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華を

もしも 

先立つものになんの不自由なく・・・・

 

ここ一番、女を張る。

としたら いったいなにを選ぶだろう。

 

シチュエイションは 

恋焦がれていたわけではないにしろ

夫と名のつく男に よその女とみかえられ

腹いせに 家を飛び出した。

病死した夫の葬儀の後、喪服などかなぐりすてて、

傷つけられたプライド、

死に体の裡なる女を エスタブリッシュするとしたら。

 

名家とはいえ、一地方のまちと

首都に隣する都市とは そも空気が違うだろう。

めったに手に入らぬ幻の紬も 

彼女の衣装棚の盆には

出て行ったときのまま眠っているにちがいない。

けれど、もうそれに手をとおすとは思えない。 

わかりやすい大島も、あまい紅花も たぶん違う。

良妻をひきたてる風の結城でもなく・・・・

 

インプレッサがぽんと買えるくらいの、花織。

琉球の王朝人が着た、上品で、媚びず

けれどやぼったくない手織。

 

淡く、すきとおるような翠の地に、帯はなにをあわせよう。

組紐もあたりまえにすてきだけど、

気取りすぎず、くだけすぎない玉虫の西陣か

雪の反射をうつしたぼかしの塩沢は。

 

振りからのぞく長襦袢は やわらかい藤色。

内には、はらはらと 絞りが飛んで。

 

なんだ、地味じゃん、と思うのは早計、

衣と衣、そのあいだを

蛇のように、紅梅の絹ひもがくねっている。

絹の白、四肢の白、

全体が夕陽に照らされて、茜に染まった情景は・・・・

どうかな? センパイ。

 

うぅぅん。

きばるというのは、たいへんなこった。

 

 

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