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チベット珊瑚

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運命の(?)首飾り。

「天宮の至宝 チベット展」のかえり

お土産コーナーをひやかしていました。

ささやかな鈴コレクターとしては、

民族衣装に縫い付けられていた鈴のフェイクでもないかなぁと。

それらしきところはのぞいてしまって、

さっき素通りした天然石のショーウィンドウに近づいたときです。

「あなたには これがいいです」

と 差しだされた 紅い首飾り。

ま、まだみてもいないのに。

 

夫が口癖のように、

「おまえは、さんざん悩んだあげく、買わないもんなー」

とぼやきますが、気に入ってもリーズナブルな対価でなければ買わないし、

内心気に入っていても、背中を押してもらわないとだめなことが多いのです。

が、そのまえに、まず、比較検討するという段階が必要で・・・・

なのに、彼女は、あっさりその手順をふみこえて、「つけてみろ」とのたまうのです。

そう、・・・それは最初に目に飛び込んできた色ではありました。

けれどねぇ。

「どうして、チベットで珊瑚、と思いますか」

そう、展示の中でも、それがフシギだったのよ。

「いまは海がないけれど、ずっとずっと昔、チベットは海の底だったんです」

まぁぁ。

「天眼石、魔を睨みます」

頭のどこかで、なにかが応えました。

   

その日つけていたのは 大ぶりのクンツァイト。

紫がかったさくらいろが淡く、あはく透ける石です。

彼女は、それを見たのかもしれません。

そうして、なにかを嗅ぎとったのかも。

 

こういうときになると逃げ出す夫をさがして館をでたときには

もう ネックレスは胸にさがっていました。

 

ほんものか どうかなんて 野暮なことは言いっこなし。

ビーズにしたって、この手間たるや。

チベットの珊瑚は、この石を好むチベットの女性たちのために

交易で集まって有名になったのだともいいます。

 

珊瑚が好みで、ねだられるかと思った娘にもあっさり断られて

首飾りはわたしのものと確定しました。

 

翅のように かるい。

石の 冷たさがない。

 

これを買った途端、黒猫が迷い込んできました。

ちびのくせに、あまりに凄まじい威嚇にあって、

背すじがぞくっとしました。

門を開いてしまったのか、と。

 

かれが帰ったあと、また月が戻ってきました。

 

汐の変わり目に、来合わせていたのかもしれないと

それを 閉じたのか、あるいは ひらいたのか。

 

みえないままに すぎて行ったものが あるのかもしれません。

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びいだま」カテゴリの記事

コメント

不思議な縁とか、その人の持つパワーとか
色々眼に見えないものが存在するんでしょうね。チベット珊瑚も主を探していたのかも
しれませんね。

陽花さま

ずいぶんかわいらしいデザインでしょう。
歳を考えると、ちょい、気がひけるじゃないですか。
その横の、紫水晶っぽいのをとろうとしても、彼女の顔には「ソレデハナイ」と、ありあり。

「だれにでもすすめるんではない」とまでいわれれば、(お人よし全開で)究極の殺し文句ですわ。

もすこし、若くいよ、という啓示かも。(笑)

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