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京と江戸と

そのどちらさえ、判じかねていた。

Img_2516_2

振袖の地色は、藤紫。

これと思いきめたいろに出あったうれしさに飛び立ったけど

ほんにほんに これは

気むつかしい色だった。

それ以来

歳と中味にふつりあいは

ままにはならないことが、骨身にしみて

ずっと 手を出しかねた。

Img_4935_2   

藤色の銀無地つけさげを手に入れた

こころの充ちたりもあったかもしれない。

あとはずっと 洋装のモノトーンで 日をすごし

それはただ 立場を視覚で表現するためで

ふるいつきたい色とてなく

それにつれ 紫への思いもずっと 遠のいた。

そのまま

かえってくることなどなかったはずが。

足元ににじり寄ってくる上げ潮のように

それは まず朱の色、くれないのいろであなうらをなめ

ぽっかりあいた年月を 強引に引き寄せる。

気がついてみれば

カットソーのいろさえも 択ぶこのみはかわっていて。

一年間の試行錯誤のすえ だんだんに絞れてきたのは

桔梗ではなく 葡萄のいろ。

ようやくにして ふりむいてくれたこのいろの

つきあってやってもよいよ との気配が

そっと 感じられるような 

そんな気がして。

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ばぶるす」カテゴリの記事

コメント

色って不思議ですよね。
私も紫系統の色が好きで、随分前に
紫とグレーの濃淡の縞の紬を買って縫ったんですが、どうしても似合わず妹にあげたことがあります。微妙な色の違いで似合ったり、似合わなかったり、色選びは難しいものですね。

陽花さま

ほんとに気難しい色ですよね。
ずーっとあきらめてきたいろなので、射程内と教えられたときは、うれしかったです。

びみょうな色加減だの、濃淡だの、生地や織柄によっても、そのひとそのひとの物語があるのですよね。

ふだんきものはむりだけれど、機能やてがるさばかりじゃない、ひそかにこめた思い入れを、すこしずつかたどってみたいですね。

布をあわせ、色を合わせ、結びあげてかたちにする。
こんなちっぽけな家庭の作業でも、真剣勝負。
お手伝いいただける方々の美意識は信頼できて、大いに心丈夫です。

嫁入り支度のとき、母の買ってくる色は、
私が嫌う色ばかり、ピンク、クリーム
オレンジ、ローズ…。
結局ほとんど着ないまま、タンスのこやし。
年月たって、かわいい色から解放されて、
好きな色三昧になって、ふと思ったんです。
「若いから着られる色」があるって。
あんなに嫌がらないで、ちょっと渋めのピンク
少し明るいオレンジ、着ておけばよかったなぁ
でも、そのとき着てたら、ぜったい
「ヤダ、こんなの嫌い」って言ってた…。
色との付き合いはフクザツ…。

とんぼさま

そうなんですよぉ、「着られないとなると」さみしいんです。

それが昨年の、あかい野分・・・

しらぬまにすぎてしまっていた
人生の夏への名残り
ちょっと早めの‘還暦’なんでしょうか。

されど。
過ぎ行くものは追わず、
訪れた秋の色をたのしもぅっと!

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