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薔薇 一凛

Img_4725

初めて買った反物はこれ。

紋意匠の地紋起し、抽象的な薔薇の花を手描きで描いたもの。

Img_4724

反物のまま、なんど拡げてみたろう。

のびやかな花のすがた、

まだ着物をつくるということを知らない娘が

仕立て代を貯めて、ようやく仕上がってきたとき

ゆめは消えて、現実となった。

いまならば 柄あわせのたしかさを見てとれる。

けれど、そのときは

何年もかけて 無限にひろがったイマージュが

かちりと 帰結した音を 聞いたのだった。

着こなしのむずかしさに悲鳴をあげたこのきものも

いまは 娘のための引き出しにしまってある。

気難しいこの衣装が

まだ 色香というものさえ知らない子を

どんなにいろどってくれるのだろう。

そして、外から挿す あかがいらなくなり

昔 あこがれたいろをまとえることに

さびしさとも とまどいともつかぬものを

ふと 感じている。

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まい こーで 春」カテゴリの記事

コメント

手描きのすてきなお着物、お嬢様に
譲られたのですね。
お若い時のsuzuka様のようにお嬢様も
きっとよくお似合いになられるでしょうね。

私には若くても着られなかった色柄、
こんなほわほわとしてやさしい着物、
一枚もなかったっけ。
彼女なら、肖像画のようにまとえる…。

陽花さま

「えっ、そんなのあったの?きれいだね~」
と、娘が気がつくようになりました。

そのてまえの、もちょっと娘らしいきものから、着せようと心積もりしていますが、じきに・・・というびみょうな位置づけです。

とんぼさま

よくもわるくも、こういう好みが、尾を曳いています。

先日の絽の朝顔の帯を諦められなかったのも、ほら、なんとなく似ていますでしょう。

着られなくなったきものの、身代わりかもしれませんね。

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