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2007年8月

不相応

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洋服もまんぞくに着られないで、

と ひとにいわれているかもしれないけれど

昔からきものは自分で決めている。

振袖だけは出してもらったけれど

あとは 一枚一枚買いたしていった。

といっても、リサイクルきものなどなかった時代。

ふつうのOLに出せる額などしれていて、

やまいちさんがいなかったら、わたしのきものライフなど、終生来なかったにちがいない。

問屋価格よりさらに安い、いわゆる処分品の中に

なぜかほしいものがころがっていて、

あたかも最終処分場のような客だった。

それでいて

社葬、仲人、はては会社の創立記念パーティーと、その折々に

安心していけるものを みつくろってくださった。

病気をされて 働き盛りで第一線から引いてしまわれた。

上にあげた帯は、一度目の復帰記念セールで

わたしにとりおいてくださったもの。

おじさんのわたしてくれるきものは、あとになって真価がわかる。

このときも、それ。

他の方が、それ、といって手を出されたのに、こちらのだから、とさりげなくよけられた。

青銅箔の孔雀柄。

たぶん、身分不相応の帯なのだと思う。

けれど、女にはふさわしくなくても持っていてよかったと思う

こころのあやがあり 

きっちり立って装わなければならない一瞬がある。

そのときのために 

きっと おじさんは残してくれたのだと思う。

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ごほうび

・・・ということにしないと、

想定価格のぎりぎりまで

追いつめられちゃったからねぇ。

Img_4598

こういうのびやかな曲線が好き。

こまこまと描きこまない、思い切りのよさが好き。

これだけ、と限った配色が好き。

わかい日に

いつ締めると 考えもせず

思い切れなくて求めた帯を とうとう締めて

また いつか締めるときがくるのかという 

つぎの ゆめをしまう。

おやおや これを纏めるいろがたりないよ。

それでは、麹塵の締め なと 

あわせていただきましょうか。

助っ人

昔、よく祖母が云っていた。

「八重子(*)はねぇ、胸が、・・・なのにきれいに着付けるよねぇ、さらしをまいているんだよ」

               (* 初代水谷八重子)

自分で着るときには、仮紐含めて腰紐2本、伊達締め2本。

着付けを予約したときに、補正用のタオルといわれたけど、

それはありあまっているから、必要あるまい。

念のため、腰紐はよぶんにいれた。

体形が変わるということは、とうぜん補正も変化して。

長襦袢を整えたあと、2本目の伊達締めを手に、美容師さんはサラッといった。

「ちょっと、抑えさせていただきます」

彼女の着付けは、帰宅するまでぴたりともくずれなかった。

そして最後に、あの伊達締めがどんなに効いていたかも。

次回からは、和装用の下着もやめて。

さらしを、持っていこう。

詩神

Suzu

衣装を着けてカメラに撮ってみた。

そして。

無用な動きをカットした。

わたしは、なにを迷ってたんだろうね。

あくまでも補完となるべきことにとらわれて、

中枢にあるものを 忘れそうになっていた。

言葉よ。

わたしの表したいのは、歌でもなく、演技でもなく

まして、発声でも 語り手の美醜でもない。

それらは、道具ではあるけれども

まぎれもなく大事な手段ではあるけれども

そのまえに わたしのすくいとりたかったのは

あたりまえの過程で こぼれおちたもの

ステレオのベルトコンベアで削がれたもの

そして 初めから見喪われたもの

いままで

そうじゃないと 心の中で置き換えてきたものを

実現するだけ。ただ。

平易な構成でないことも

饒舌な展開でないことも

すべて あるがままに。

かほりは 

おのづから 立ちのぼれ。

たぐるる髪に

Img_4410

黒髪にうつるのは、やはり白甲か。

波に舟と、季節もよし。

半期に一度(バーゲンかいな)ぐらいしか行かない 美容院に予約を入れた。

リハでは、ラストで髪が崩れ、予定外の怪演出になっちゃった。

プロにたのむんなら、手持ちの櫛も使ってみようか。

季節柄、またそれだけでなく 

やはり髪に映えるのは鼈甲だねぇ。

命糸を つけとかなくちゃ。

もぐらたたきのように、落ちるせりふをひっぱたきながら

ようやく振りに心が向かう。

リハです

Uchikake_3

読んでいて、

これは、音(オン)で聞いて、わかっていただけるだろうか。

昨日ふと、そんなことを思いました。

いっちょろのじぎぬのかたぞめに

てぬいのきぎぬのうちかけ 

     (引用:『おけさ恋うた』より)

これは、一張羅の地絹の型染め/手縫いの生絹の打ちかけと、読めばイメージできることなんですけれど。

きものが遠い時代となってしまったいま、予備知識として、

衣装担当に、解説をお願いしたほうがいいかもしれません。

今日は、最初で最後の舞台を使っての練習です。

白むく、打ちかけ、綿ぼうしをご存じない方はおられないでしょうが、

舞台の上に せめて このような画像を想像して

ごらんいただければいいのですが。

リハー紗・る

ひとつだけ、積み残した課題。

それは、手つかずのままの、

いや、より深刻になったというべき。

だいえっと。

あーああ。

登場人物は、みんなスリムなイメージなのにな。

生れてはじめての、夏きもの。

一生、ご縁がないと思っていたのに。

そのおかげで、はじめて知った

暑さをたえねばならない日本の

夏の生地の なんというやさしさ。

透けるぬのの、はかなくもあでやかな。

しばしとはいえ、空蝉の想いを味わえるのなら

がまんもしがいがあるというもの。

けれど。

紗って、、、、

ちっとも、着やせしないんだよ!

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ようやく、ととのった

リハの一そろえ。

お手をかしてくださったみなさま、

ありがとうございます。

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